「痛みが楽になるセミナー in アクロス福岡」の開催まで
あと2週間弱となりました。
今日までに52名の申し込みがありました。
申し込み締め切りは25日になっていますが
定員が65名ですので、お早めにお申し込み下さい。
● セミナー開催の背景
私たち日本人が困っている症状のトップ3は
「腰痛」「肩こり」「関節痛」で、この症状で困っている人々は増え続けています。
これらの症状が一向に減らないのは、
現在行われている痛み医療に問題があると考えています。
痛みやこりの本当の原因を多くの方に知って頂くことで、
痛みを早く取り除き、何年も、何十年も痛みで苦しむという
不幸な状況を転換できると考えています。
●開催日時
2009年11月28日(土)14時~16時30分
●開催場所
アクロス福岡 2階 セミナー室2
福岡市中央区天神1丁目1番1号 TEL 092-725-9111
●受講料金
無料(参加申し込みが必要です)
●定員
65名
●主催
トリガーポイント研究所(http://trigger110.net)
申込先:info@trigger110.net TEL 092-201-1027
●申し込み締め切り
2009年11月25日
●内容
テーマ1 日本の痛み医療は遅れている
各種データを元に我が国の痛み医療の遅れを指摘します。
テーマ2 痛みの本当の原因はなんだろう?
痛みの原因が筋肉などに生じるトリガーポイントである事を説明します。
テーマ3 痛みを改善するトリガーポイント治療
トリガーポイント治療がどの様に行われるか?自分で出来る治療法も公開。
あと1週間となりました。
日本の痛み医療の現状や
トリガーポイントの治療法などについて
分かりやすくご説明致します。
日向市で行いますので
延岡市や宮崎市の方も是非ご参加下さい。
開催日時 : 11月14日(土)14時~16時30分
開催場所 : 日向市中央公民館
参加費 : 無料
お申し込みや詳しい内容はこちら・・・⇒クリック
テレビのCMでよく見ますのが
膝関節の痛みの改善をイメージさせるサプリメントです。
「ヒアルロン酸」「グルコサミン」「コラーゲン」などを摂る事で
軟骨の成分を補い、膝の痛みが楽になるような
イメージでCMが作られています。
しかし、はたして軟骨の成分を補って
痛みは楽になるのでしょうか?
実は関節の軟骨には神経線維がありませんので
軟骨が多少減った所で、痛みを感じるはずがないのです。
「日経ヘルス・プルミエ11月号」で
腰痛、肩こり、膝の痛みなどの特集がされていますが
その中で、聖路加記念病院 整形外科部長の星川吉光さんも
「関節軟骨には、血管も神経もないので
これがすり減る時に痛みは感じないのです」
と書かれています。
筋膜や腱などに出来たトリガーポイントは
あたかも頭蓋骨や関節などの「構造物」が
痛んでいるかのような痛みを起こします。
肩の僧帽筋は頭蓋骨が痛んでいるかのような痛みを感じさせますし
肩胛骨についています棘下筋は肩関節に深い痛みを感じさせます。
そして大腿部の大腿直筋や内側広筋は
階段の登り降り際に膝関節に痛みを作ります。
正座をするときに膝が痛む方は
膝裏のハムストリング筋のトリガーポイントが
起こしている場合が多いのです。
トリガーポイント研究所に膝の痛みで相談に来られる方のほとんどが
上記のサプリメントを利用された経験を持っておられまし、
医療機関で膝関節へのヒアルロン酸やステロイドの注射を
受けている方もおられます。
しかし、膝の痛みは関節へのこれらのアプローチでは取れません。
大腿部の筋や腱のトリガーポイントを指圧し
ストレッチすることで痛みは短期間で治まります。
ぎっくり腰を起こして以来、
長年にわたって腰の重さやだるさを訴える方は多いものです。
そして、1年に数度とか、数年に1度、
必ずぎっくり腰を起こすという悩みをお持ちの方もいます。
さて、このぎっくり腰はさまざまなきっかけで起きています。
・ちょっと腰をひねった時、
・椅子から立ち上がった時
・草取りをした後
・物を持った時に「ピキッ」と来た。
また、「朝起きた時に何となく違和感があり、それがだんだん強くなって動けなくなった。」
など、原因はっきりしない場合もあります。
痛みがひどい場合は、歩くこともままならなくなりますし
何とか歩けても、ちょっとした動作で痛みが走ります。
少し良くなって来ても、
「前屈みが出来ない」
「靴下がはけない、ズボンがはけない」
「寝返りができない」
などさまざまな障害がしばらくの間残ります。
これらの痛みは、お尻、仙骨、腰椎付近、
そして背中のあたりと腰から背中で感じます。
多くの場合、これらの痛む場所に
湿布を貼ってこの痛みを何とか緩和しようとします。
そこでトリガーポイントが起こす痛みの特徴である
「関連痛」を思い起こして頂きたいのです。
「関連痛」というのは、簡単に言いますと、痛む場所と原因の場所が違う現象です。
通常は痛む場所に原因があるというのが常識ですが
痛みの原因となるトリガーポイントが、
かなり離れた場所で痛みを感じさせることがあります。
※「関連痛」について詳しく知りたい方は⇒クリック
実はぎっくり腰の痛みもこの「関連痛」の目で見なければなりません。
ぎっくり腰の場合は、ちょっとした動きで痛みを発しますので
動診などで痛みの原因を掴むのが難しそうに感じますが、
ギックリ腰を起こした時の状況や、
痛みを防御する姿勢で、かなり的確に原因筋を把握することが出来ます。
ぎっくり腰を起こした原因がはっきりしていて、それが
「椅子から立ち上がろうとした時」
「草取りをした後で・・・」
「床に落ちた物を拾おうとした時」
などの場合は、腰で強烈な痛みを感じていても
多くの場合腹部や脚の筋に原因があります。
腰の強烈な痛みに目を奪われず
関連痛の目と、筋肉は収縮する時に痛むという原則で
原因となっている筋を見つけることが大切です。
50代以降の女性に多く見られるのが
膝関節の痛みと股関節の痛みです。
このやっかいな痛みには様々な筋が関与していますが
「大腿直筋」「内側広筋」「中間広筋」「外側広筋」の
大腿四頭筋のトリガーポイントが起こす
膝の痛みや股関節の痛みはよく見られます。
この4つの筋の中から今回は内側広筋が起こす
「幼児の夜間痛」を取り上げます。
相談に来られたのは可愛い7歳の女の子とそのご家族でした。
症状は2~3日おきに起きる夜間の足の痛みです。
この症状は3歳頃から始まり、
痛みの為に泣いて眠れないほどです。
もちろん、様々な病院を受診したそうですが、
どこでも原因不明とされて治療の方法がなく
もう4年間もつらい症状が続いています。
幼児では太ももや膝の痛み、お腹の痛みなどが
夜間に起きる事がよくありますが、
いずれも原因不明の「成長痛」とされています。
しかし筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の目でこの症状を見ますと
内側広筋が起こす夜間痛だとすぐに分かります。
彼女に「大腿部で痛みを感じますか?」と聞きますと
「いいえ・・・」というお返事です。
この内側広筋がやっかいなのは
この筋は指圧をするなどの刺激を加えないかぎり
普段は痛みを感じない事が多いという事です。
彼女の場合もこの例に漏れず、
本人は痛みを感じていませんでしたが
内側広筋の中でもトリガーポイントが生じやすい部位に
圧迫を加えますと、顔をしかめて痛みがあることを訴えました。
虚血圧迫を数回加えますと痛みが軽減しましたので
ご家族の方に毎日この筋に優しい指圧をすることと
就寝前に15分ほど温湿布することをお願いしました。
それから数ヶ月が経過しましたが
その後は1回も夜間痛が起きていないというご報告がありました。
彼女の場合3歳頃に起きましたので
「痛い」とい表現をすることが出来ましたが
もっと幼い時期でもこの痛みは起きる事があるとされています。
従いまして、お腹が空いているわけでもない、
おむつが汚れているわけでもない場合に赤ちゃんが夜泣きする場合は
腹部や大腿部のトリガーポイントが起こしている痛みの可能性があります。
「痛み」を緩和するために大切な事は
毎日のホーム・エクササイズです。
特に長年痛みや凝りで苦しんでおあれる方、
ちょっとした運動や労働で痛みや凝りが出やすい方にとって
ホーム・エクササイズは欠かせません。
しかし世の中には様々な体操法や
自己治療法がありますので、
「腰痛にはどれをすればいいんですか?」
「どんなことをするのが効果的ですか?」
「トリガーポイントを弛める方法を教えて下さい」
と言ったご質問やご要望が毎日のように来ています。
そこで今回は「腰痛」「背痛」の為の
トリガーポイント・エクササイズをご紹介します。
これまで書いて来ましたように
腰痛や背痛には腹部の筋が重要な関わりを持っています。
ですから、「腰痛」「背痛」を緩和するには
お腹のトリガーポイント・エクササイズも併せて行います。
【トリガーポイント・エクササイズのやり方】
トリガーポイントを弛める方法としては
次のようなものがあります。
道具無しでも出来ますが、
テニスボールやゴムバンドを使うとより効果的です。
①虚血圧迫
(押すと「ズーン」という響くようなところは
じわーっと20~30秒押し続ける虚血圧迫で痛みを緩和します)
②テニスボール・マッサージ
(10秒間で2~3cmという、ゆっくりとした動きでほぐします。)
③ストレッチング
④虚血圧迫+ストレッチング
⑤等尺性収縮
⑥温湿布
エクササイズでは①~⑤を行って
その後温湿布やお風呂で温めるなどを行います。
【注意すること】
●強くし過ぎないこと、やり過ぎないこと。
テニスボールを当てたり、ストレッチをすると
縮んでいた筋が弛んでとても気持ちがいいものです。
その為、ついつい強くし過ぎたり、時間を掛けすぎたり
何度も、何度も行ってしまいがちです。
1回の虚血圧迫やストレッチは優しめに行い
回数も3回程度にして下さい。
そして1日に行う回数も3回程度にして下さい。
強くし過ぎたり、時間を掛けすぎますと
かえって筋肉に負担をかけたり、損傷をさせる場合がありますので、
この事を守っていただきますようお願いします。
【「腰痛」「背痛」のための
トリガーポイント・エクササイズ】
①腰背部のトリガーポイントを弛める。
1-1 まずテニスボールを絨毯の上か、お布団の上に置きます。
注)床の上では効き過ぎる場合があります。
1-2 仰向けになりながら、テニスボールの上に腰や背中を載せます。
1-3 膝を立てて、脚や肘や頭で体重をコントロールしながら
腰や背中をマッサージします。
注)マッサージのスピードは10秒間で2~3cmという
ゆっくりとしたスピードで行い、
ゴリゴリしないようにして下さい。
1-4 マッサージをしていると、
「ズーン」と響くような感じの所に出会う事があります。
この時は、その場所で動きを止めて、
20~30秒間やさしく押し続けます。
すると痛みが和らいできます。
和らいできましたら、もう少し強めに押して
痛みが和らぐのを待ちます。
これを2~3回繰り返して下さい。
1-4 腰背部をストレッチングする。
テニスボールをはずして、両膝を胸元に引きつけて
腰から背中をストレッチングします。
② 腹部のトリガーポイントを弛める
2-1 まずテニスボールを絨毯の上か、お布団の上に置きます。
注)床の上では効き過ぎる場合があります。
2-2 うつ伏せになりながらテニスボールの上にお腹を載せます。
場所は恥骨のすぐ上の辺りです。
この時ボールの指圧の効きが悪いと感じた場合は
上記の写真のように、タオルなどを折りたたんで
その上にテニスボールを載せて行います。
タオルの厚さで効き具合を調整して下さい。
2-3 腹部の指圧&ストレッチング
肘を立てて胸を起こして行きますと
腹部の筋が伸びてきますし、
お腹に当てたテニスボールが気持ちよく指圧してくれます。
身体を起こしたり、ゆっくりと左右に動かして
腹部を指圧&ストレッチングします。
2-4 次いで、肋骨の下の胃の辺りにテニスボールを移動して
上記と同様に行います。
※どちらも3回ずつほど行って下さい。
2-5 仕上げのストレッチング
テニスボールをはずして、
うつ伏せの状態から腕を立てて
胸をゆっくりと起こして行き、腹部をストレッチングします。
この時、お腹や腰を力を抜いて行うことと
骨盤の部分が床から離れないように注意して下さい。
また、胸を起こし難い場合は
出来るところまででOKです。
少しストレッチングするだけでも
充分に効果があります。
小中学生の頃から肩こりや頭痛があったという方がおられます。
子どもさんが訴える片頭痛の20%に腹痛発作(顔面蒼白、嘔気・嘔吐)が伴う事があり、
このような症状を「腹部片頭痛」とか「腹性頭痛」と言います。
しかも大部分の方は、成人になって片頭痛を発症する事が分かっています。
私はこの腹部片頭痛は消化器や腹部の諸筋の緊張が
起こしている可能性が高いと思っています。
実際、強い偏頭痛がある場合、
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)で考えますと
「胸鎖乳突筋」「後頸部の諸筋」「僧帽筋」などのトリガーポイントをチェックしますが
それらのトリガーポイントを緩和しても
ほとんど痛みに変化がない事があります。
このような場合、腹部の諸筋を弛めますと
頭痛がウソのように軽くなることがあります。
また、このような症状を訴える方は
頭痛だけでなく、「腰痛」「肘の痛み」「膝の痛み」など
全身性の痛みを感じておられる方が少なくありません。
これらの症状の機序を次のように考えています。
腹部の諸筋や消化器に緊張があると、
腹圧が上がるため、横隔膜が充分に働けません。
その為呼吸の際、胸郭が充分に拡大せず、
肩で呼吸するようになります。
また腹部の諸筋の緊張は
肋骨を引き下げる事とになりますので
これも胸郭の拡がりを阻害し
肩呼吸をする事になります。
肩で呼吸をすると言うことは
呼吸補助筋の斜角筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、肩甲挙筋など
首肩の筋を緊張させます。
特に首の後側が強く凝ります。
これらのことは辛い肩こりや頭痛をもたらします。
さらに斜角筋の緊張は、腕への神経や血流を阻害するため
肩、肘、指先の痛みやこわばりを作るようになります。
また腹部の諸筋は腰背部に関連の痛みを作りますので
腰痛や背痛を感じます。
腰背部の筋は臀部や大腿部に痛みを作りますので
やがては臀部や大腿部、股関節、膝などにも痛みが出るようになります。
このようにして、腹部の緊張が
全身性の症状となっている可能性があります。
幼少時から頭痛や肩こりがあった方や
全身性の症状でお困りの方は、
腹部のマッサージやストレッチを行ってみて下さい。
1946年に小臀筋の前方部および後方部トリガーポイントが
下肢の外側面と後側面を下方に下る痛みの原因であることを発見しています。
もちろんいわゆる坐骨神経痛と言われている症状は
小臀筋だけでなく、中臀筋や梨状筋などが起こす痛みも含まれていますので
実際の診断の際は、どの筋のトリガーポイントが関与しているかを診なければなりませんが
60年以上も前から、これらの筋が
お尻や脚の方へ痛みを感じさせる事が分かっていたのです。
本日トリガーポイント研究所に相談に来られた方は70代の女性で、
立っているとお尻から脚にかけて怠さや痛みがでると言うことでした。
すでに3年前に股関節の痛みがひどく
股関節の置換手術を受けられています。
股関節の痛みは無くなったが
腰から脚の痛みは変わらないというご相談でした。
臀部の諸筋に強い緊張がみられ
ハムストリング筋や大腿四頭筋
そして下腿の筋も硬直していて
脚から力が抜けない状態です。
これらの筋に等尺性収縮を行いましたら
ふ~っと緊張が緩みました。
「身体全体が軽くなりました!」と喜ばれていました。
このような症状で困っている方は
全国では相当な数に上ると思われます。
一日も早く全国各地でトリガーポイントに目を向けた
治療が行われる事を願ってやみません。
坐骨神経痛についてはトリガーポイント研修所の
5-2 誤診されてきた筋・筋膜痛 を参照してください。
オステオパシーのテクニックの一つに
「カウンターストレイン」という手技があります。
筋肉が異常を起こしている場合
その起始と停止を近づけて、弛んだ状態にしてあげて
90秒間その位置を保つと、異常緊張が取れ
痛みが緩和するというテクニックです。
このテクニックのすばらしさは
患者さんに負担が掛かりませんし、
即効性があり、しかも治療効果の持続性も高いと言うことにあります。
このカウンターストレインを開発したジョーンズ博士は
『患者が痛いと訴えるところに騙されないようにしなさい。
原因となる圧痛点はその筋ではなく拮抗筋に見つかることが多い。』
と述べられています。
これは痛み治療ではとても重要な視点だと思っています。
トリガーポイントの特徴は関連痛ですが
背中側のトリガーポイントが腹部側へ痛みを感じさせたり
逆にお腹側のトリガーポイントが背中に痛みを感じさせることは
とてもよく見られる現象です。
その意味で、痛いところだけを治療するという方法では
痛みの原因の多くを見逃している事になります。
※「関連痛」については
背中の痛みと関連痛 を参照してください。
先日背部の痛みについて書きましたが
腸腰筋のトリガーポイントも背部痛を作る筋として重要です。
(図はMyofaciai Pain and Dysfunction The Trigger Point Manualより引用)
Ingberは腰椎椎間板異常で椎弓切除術を施したにも関わらず、
持続的な背部痛を訴える患者の腸腰筋にトリガーポイント・ブロック注射を行い、
伸展訓練を行った所、症状が緩和したと報告しています。
(Arch phys Rehabil 70:382-386.1989)
腸腰筋は起立すると痛みが増大し、
横臥時は軽くなる傾向がありますので
そのような状況があるかどうか、
背部痛の診断の時に問診する必要があります。
その他、大腿部前部へも痛みを放散することがありますし
椅子に深く座った状態からの立ち上がる時に
痛みを感じる事があります。
背中の痛みなので、どうしても背部の筋に目が行きがちですが
かなりの割合で腹直筋や腸腰筋の
トリガーポイントが起こしている症例に出会います。
トラベル、サイモンズ両博士が書かれた
「筋痛症と機能障害-トリガーポイント・マニュアル」では
トリガーポイントを不活性化する方法としていくつか挙げています。
①局所麻酔注射(トリガーポイント・ブロック注射)
②ストレッチ&スプレー(TPに冷却スプレーをしながらのストレッチ)
③虚血圧迫
④ストレッチング
⑤深部圧搾マッサージ
⑥マッスルエナジーテクニック
⑦仙腸関節の機能障害矯正
⑧筋膜リリース
もちろんこれ以外にも鍼治療など
トリガーポイントを不活性化するいろんな方法があります。
永続化要因を取り除く
どんな治療法でもトリガーポイントが不活性化されて
症状が緩和されればOKなのですが
最も大切なのは前回書きました「永続化要因」(治りにくい要因)を取り除く事です。
両博士が挙げている「永続化要因」のうち、主なものは次の通りです。
【構造的要因】
①下肢長不等(脚の長さに差がある)
②半側小骨盤(どちらかの骨盤が小さい)
③短い上腕(体幹に対して短い上腕:立位で肘が骨盤につかない)
④モートン足構造(足の第2中足骨が長い)
【生理的要因】
①ビタミン不足
②ミネラル不足
③甲状腺機能低下症
④低血糖症
⑤痛風体質
これらの要因を取り除かないと
筋膜治療に反応し難い、もしくは治療効果が短いとされています。
実際、トリガーポイント研究所に相談に来られる方の多くは
これらの永続化要因を持っておられますし、
長年痛みで困っている方ほど
数多くの永続化要因を持っておられます。
毎日のお手入れが重要
両博士が強調しているのは
このような治りにくい体質を持っている人は
自分で行う毎日のお手入れが重要だと言うことです。
①毎日1回は現在の可動域一杯までストレッチすること。
(温かいシャワーやお風呂で温めながらするとさらに効果的)
②就寝前にトリガーポイントや関連痛が起きているところを
10分~15分温湿布すること。
③テニスボールなどを使って虚血圧迫をすること。
治りにくい体質を持っている方は
これらを実行することで、
痛みが軽減されますし、
トリガーポイントに対する各種の治療法が
より効果的になってきます。
サイモンズ博士が書かれた「筋膜痛と機能障害ートリガーポイント・マニュアル」は
4巻77章の大作ですが、彼らが最も重要視しているのは
第4章「永続化要因」です。
「永続化要因」では分かりにくいので言い換えますと
「治りにくくなる要因」ということです。
私たちの周囲にも、「腰が痛い!」とつらそうにしていたのに
数日もすると何ともなかったかのように、
趣味のスポーツに興じている人がいる一方で
何年も何十年も痛みで困っている方がいます。
彼らはこの治りにくくなる要因を改善しなければ
治療効果が上がらないと強調しています。
トリガーポイントマニュアルからその部分を
ご紹介します。
臨床的重要性
永続化要因を矯正することが重要であることは、
歩道の穴につまづいて下腿の骨を折った男についての
逸話によって示される。
その男は治療を受けて下腿の骨は治癒したが
2ヶ月後同じ穴につまづいて再び下腿を骨折した。
誰もその穴を埋めていなかった。
もしわれわれが「穴を埋める」事なく
すなわち、多くの永続化要因を矯正することなく
筋膜痛症候群を治療すると
患者は治療と再発の果てしない悪循環を運命づけられる。
何ヶ月も、または何年間にもわたって筋膜痛に苦しんだ患者に対して
われわれはほとんどの時間を穴を埋める事に費やす必要があると考えている。
第4章(永続化要因)は本書の中で単一の章としては
最も重要であり、
筋膜痛症候群の治療において
最もなおざりにされてきた部分を取り扱っている
「特定の筋膜治療の効果はどの期間持続するか?」という質問に対する答えは
どのような永続化要因が未解決のまま残っているのかによって大きく左右される。
(後略)
私はこの部分を読んだ時はとても大きな衝撃を受けました。
常々「治り易い方と治りにくい方がいる」とは感じていましたが
さまざまな要因を多大な時間と労力をかけて明らかにされた
両博士に敬意と感謝の気持ちで一杯です。
この事を知って以来、
トリガーポイント研究所では痛みの相談に来られた方に
構造的要因や生理的要因をチェックして、
その改善措置をアドバイスしていますが
「身体の感じがかなり変わりました」と喜ばれる事が度々あります。
特に甲状腺機能低下症は
現在の基準では正常範囲とされている方の中に
筋痛が治りにくくなる方がいるため
発見がされないまま長年痛みで苦しんでおられます。
さらに筋痛症と甲状腺機能低下症との関連を知っておられる医療関係者の方が少ないため
基準値内では治療が受けられないという場合もあります。
熊本の甲状腺専門医 田尻先生のサイトでは
甲状腺の様々な文献を紹介されていますが
その中には筋痛症と甲状腺機能低下症にいての論文もかなりあります。
田尻先生からリンクの了承を頂きましたので紹介させて頂きます。
田尻クリニック⇒ 情報源⇒ 患者情報[039] 甲状腺機能低下症の「症状」としての線維性筋痛の痛み
全く同じような症状で当研究所に相談に来られました。
症状は「背中の強い痛み」です。
「どの辺りが痛まれますか?」と尋ねますと
お二人とも肩胛骨の下端から少し下がった辺りを
手を背中に回して指さしされます。
70代の女性は仰向けに寝ようとする時に強く痛み
真っ直ぐに寝てしまうと痛みはなくなります。
また、寝返りを打とうとしたり、起き上がる時にも強く痛みます。
その痛みの為、近くの整体院で施術を受けたそうです。
痛む辺りを押して頂くととても気持ちよく
「これで治るかも知れない・・・」と思ったそうですが
施術後に起き上がるときには今までと同様に痛んだという事です。
このような症例は何度も診てきましたので、
すぐに「腹直筋」のトリガーポイントが起こす関連痛だと判断できます。
背中の痛みの代表は腹直筋で、その他広背筋や後鋸筋なども候補になりますが
「寝返りを打つときに痛む」という場合は
腹直筋のトリガーポイントが起こしている事が多いように感じています。
このような痛みで来られた方に
「原因はお腹側にあると思います」とお伝えしたら、
多くの場合、「え~???」(そんなことはないでしょう・・・)
というような表情をされます。
そこで、「関連痛」の説明を必ずするようにしています。
「トリガーポイント・マニュアル」で図示してある関連痛の中で
もっとも遠くまで痛みを放散するのはヒラメ筋のトリガーポイントが起こす関連痛で
なんと同側の頬に痛みを作ります。
この例やアイスクリーム頭痛のお話しをして
関連痛に対する理解を深めていただきます。
その上で腹部の筋に強い痛みを発するトリガーポイントが見つかり
そのトリガーポイントを不活性化すると
背中の痛みがウソのように無くなる経験をされると
関連痛を、身を以て理解されるようです。
関連痛の現れ方を学ぶことが
原因筋の把握には大事なことなのですが
痛みの原因となっているトリガーポイントを
的確に見つけ出す触診技術はさらに重要です。
この腹直筋のトリガーポイントは仰臥位では見つかり難いことがあり
座位であれば的確に見つけ出すことができます。
今回は誰でも参加できるようにして頂いていますので
mixiの入会資格をお持ちの方は是非ご参加下さい。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=4534759
現代医学には「筋筋膜性疼痛症候群(トリガーポイント)」の概念がありませんので、
構造的な問題がなければ、湿布や痛み止めの治療が続く事になります。
場合によっては心理的な問題があるかも知れないと
心療内科の受診を勧める事もあります。
しかし、心理的な要因で痛みを解決できなければ、
また整形外科へ逆戻りさせられ、
心療内科と整形外科の間を
たらい回しされるという状態が起きています。
具体的な例をご紹介しましょう。
Bさん(54歳 女性)
数年前に腰から背中の強い痛みと
全身性の痛みで整形外科を受診しました。
そのときの検査では器質的な異常が見つからず、
「線維筋痛症」という診断で、
心療内科を紹介されたそうです。
抗うつ薬と抗不安薬の服用が始まりました。
気分的に落ち込むときには抗不安剤が功を奏し
数時間は楽になりましたが、
痛みの面にはあまり効果を感じることはできなかったそうです。
良かったり悪かったりを繰り返しながら
2年ほど経過した頃、痛みがさらに強くなり始め、
また整形外科を受診することになりました。
そこで精密検査を受けた結果
「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」の診断を受けました。
そしてこの受診を境に痛みはさらに強くなって行きます。
(診断名が不安を生み出した可能性もあります)
あまりに痛みが強いため入院し、
ブロック注射の治療を長期間受けましたが痛みは変わらず、
「症状から予測される以上の痛みを訴えている」
(心が痛みを増幅させている)と言うことで心療内科へ逆戻り・・・。
その間ご自分の身体のあちこちに
強く痛む「しこり」がある事に気づき、
整形外科でも心療内科でもその「しこり」について訴えたそうですが、
「しこりと痛みは関係ありません」の一点張りで、
まったく受けつけてもらえなかったそうです。
まさにこのしこりがトリガーポイントで
Bさんの痛みを作り出している元だったのですが、
結局、筋筋膜性疼痛症候群を治療対象にしている所に出逢う事ができず、
このように長い間痛みで苦しみ続ける事になったのです。
最近では、痛みへの取り組み方も僅かながら進歩が見られ、
「整形外科医」「心理療法士」「理学療法士」「看護師」などでチームを組み、
様々な側面から痛みに取り組んで行こうとする流れができてきましたが、
「筋筋膜性疼痛症候群」の考え方がなければ良い結果は期待できません。
このような取り組みの中に
「筋筋膜性疼痛症候群」の概念が取り入れられる事を望んでやみません。
私たちが医療機関を訪れるきっかけは
「痛み」が最も多いと言われています。
しかし、その痛み医療が日本ではかなり立ち遅れています。
愛知医科大学・痛み学講座のホームページには
「日本の痛み医療は20年遅れています」
と書いてありますが、実際その通りだと思います。
※愛知医科大学痛み学講座へ⇒
実際「痛み」というのはとても複雑で
未だに解明されていない事が多くあります。
痛み医療を難しくしている原因の一つに「関連痛」があります。
「神経痛」はよく耳にしますが、「関連痛」という言葉を知っている方は少ないでしょう。
ある場所を刺激すると、痛みが遠隔部に放散する現象の事で、
神経の走行に沿って発現しないので、
「神経痛」とは言わず「関連痛」と呼ばれています。
今回はこの「関連痛」を取り上げました。
1,痛む場所に痛む原因がある場合。
2,他の部位の痛みを感じている場合。
3,痛む場所にも原因があり、他の部位の痛みも感じている場合。
「2,他の部位の痛みを感じている場合。」
この事は痛み治療ではとても大切なことですが
見落とされている事が多いのです。
この痛みは通常の神経の走行に沿って起きないので
「神経痛」とは言わず「関連痛」と呼ばれています。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には
次のように書かれています。
「関連痛(かんれんつう、Referred Pain)とは、
ある部位の痛みを異なる部位の痛みと脳が勘違いをすることによって発生する。
人体に存在する神経は、枝分かれをして各所に伝わっているため、
脳は同じ神経束を源とする場合や、隣接する神経束の信号伝達を
痛みが発生している場所と勘違いをする場合がある。
例えば、かき氷を食べ、咽頭神経が刺激される事により発生した信号を、
後頭部またはこめかみの痛みと誤認知すること。
これはアイスクリーム頭痛(icecream headache)とも呼ばれる。」
ここに書いてあります、「アイスクリーム頭痛」であれば
多くの方が経験しているので「関連痛」という現象を理解やすいでしょう。
しかし実はこの「関連痛」はアイスクリームを食べた時だけでなく
いろんな所で起きています。
例えば、肩こりの筋肉と言われる肩の「僧帽筋」にしこりができますと偏頭痛を起こしますし、
大腿部の「大腿直筋」にしこりができますと、膝関節で痛みを感じます。
多くの方は、このように「偏頭痛」が起きたときは、頭を押さえたり冷やしたりしますし、
膝が痛むと膝をマッサージしたり湿布を貼ったりするでしょう。
しかし実際は頭や膝に原因があるわけではありませんので
さっぱり効かないという事になります。
そしてこの「関連痛」の事が、現在の医療機関では見落とされていますので、
何ヶ月も、何年も通院しても腰痛や膝の痛みが改善されないという問題が生じています。
筋のトラブルに目を向け、「関連痛」という視点で痛みを診ると
早期に改善するはずの痛みを、現代医療は慢性化させ
痛みで苦しむ方の生活の質を低下させてしまっています。
シェークスピア劇の俳優だったF.M.アレクサンダーは、
舞台での朗誦の際、声が出なくなると言うアクシデントに見舞われ、
それを契機に自分の姿勢や体の使い方、感情の動きなどを見つめ、
それを修正して行くことで声が出るようになりました。
その過程で彼は、自分自身の体の誤った体の使い方が、
体の限られた一部ではなく、体全体に影響を及ぼしている事、
また、その誤った体の使い方は、意識にのぼらない心の働きが関係していることに気づき、
心と身体の調和のとれた相互作用が様々な症状を緩和して行くとしています。
彼が身体の使い方の中で最も重視したことは頭の位置、頭の支え方で、
ほとんどの人が顎を挙げ頭を後に引く癖があることを発見しました。
実は頭の重心は支点よりも前方にありますので、
頭は常に後に引く筋肉によって保たれています。
この後に引く機能が過剰となり過ぎると
後頭部や首の緊張だけでなく背部の緊張を作ります。
そしてそれは身体全体に連動して行き、
全身の緊張や呼吸機能、内蔵機能にまで影響を及ぼして行きます。
従って頭部を重力に従った状態に保つことで、
全身の機能が回復してくるという考え方です。
アレクサンダーは、この頭の位置を最も楽に支えることなしには
全身の様々な愁訴は解決できないとして、
頭の位置を重力に従った状態に保つことを
「初源的自由」と名付けて重要視しています。
集合写真を撮るときや免許証の書き換えで顔写真を撮るときに
「顎を引いて下さい!」と言われた経験のある方は多いのではないでしょうか。
知らず知らずの内に頭を後に引く癖がついているのです。
そこで、できるだけ余計な力を使わないように頭を支えるようにすると
首や肩、そして背中やお腹などに入っていた
無意識の緊張が抜けるのを感じるでしょう。
惜しくも若くして亡くなられましたが
残された著書は多く、
すっかりファンになった私は
ほとんどの著書を購入しました。
特に産経新聞で人生相談の回答者をされていたときの
相談と回答をまとめた「人生応援団」は
いつ読んでも楽しく、また視点を広げてくれる一冊です。
昨日もこの本を手にして、
たまたま開いた所に書いてあったのは
「頻尿」と「過敏性大腸炎」に関するお悩み相談でした。
ともすればストレスの影響、
心理的な問題として片付けられてしまう
これらの症状について
頼藤さんは精神科医としての経験から、
「身体の問題だと思う」と回答されていました。
トリガーポイント・マニュアルでは
腹直筋や腹斜筋のトリガーポイントが起こす
「頻尿」や「下痢」の記述があります。
実際私もその理論に従って施術し
長年の悩みだった「頻尿」や「下痢」が快癒したと
喜ばれた経験をたびたびしています。
トリガーポイントの考え方がもっと広まれば
このような自律神経失調症や
痛み凝りの悩みから解放されるのに・・・と
改めて思ったことでした。
現在の医療費を押し上げている成人病の基準値には根拠となるデータがないということです。
例えば、高血圧の基準値は2000年に、高血圧の基準値を140/90㎜Hgに引き下げられました。
(従来は160/95㎜Hg)
今まで高血圧でなかった人たちも高血圧と診断されるようになったのですが、
その数はなんと2100万人にもなるのです。
しかもその基準値が引き下げられる事となった根拠となるデータがない上に
逆に高齢の方では血圧が低い方が寿命が短いというデータさえあります。
これは高コレステロール血症においても、糖尿病においても基準値には同様の疑問があり
近藤氏は「成人病の真実=文春文庫刊」で次の様に述べています。
(前略)
「成人病と言われるもので無症状だったのに、
職場検診や人間ドッグで発見されたものであれば治療の必要がないのです。
それどころか無症状の時に発見された成人病は
治療をすると寿命が短くなる可能性が高いことをデータが示しています。
(中略)
今回この結論を導くのに引用した論文はこれまで医学誌に掲載されたものですから
それぞれの分野の専門家が熟知しているはずのものがほとんどです。
それなのになぜ今まで言われて来た事と異なった結論になったのでしょうか?
その理由は専門家たちは自分たちの仕事が減る恐れがある論文は引用しない。
引用しても論文中の有利なデータ部分を強調し、不利益なデータには言及しないなど、
専門家としては恥ずべき、そしておよそ一般人には信じられない蛮行が広く行われて来たからです。
さらにデータ的根拠が全くないのに、
検査値がこれ以上であれば治療が必要であるという「基準値」を
専門学会が決めてしまうという談合体質があります。
結局医者たちは病気と患者を増やしたいのです。
中にはこうした現状を憂える医者たちもいますがあまりにも数が少なく、
体制に影響を与えません。
ともかく病気と患者を増やしたいからだと考えれば
権威と呼ばれる専門家たちの蛮行はすべて説明できます。
(後略)
私が関わっている「痛み」「こり」「しびれ感」といった筋骨格系疾患おいても
腰部牽引、腰部コルセットなどは
それを支持するデータが無いにも関わらず治療が行われ続けています。
筋骨格系疾患のほとんどが筋膜などに生じるしこり(トリガーポイント)が原因だとしますと
現在行われている治療は全く的外れなものとなるのです。
毎年のように医療費は増大し保険料の負担額は増え続けていて、
家計費に占める割合も大きなものとなっています。
これが必要なものであれば致し方ないのですが
不要な治療費を国民全員が負担させられているのであれば大問題です。
医療保険制度の崩壊、医師不足などといわれていますが、問題の根は深いと思います。
研究によると,予防処置が受けられない患者では、
整形外科の股関節や膝関節の全置換手術などの大手術後、
40~60%に客観的に確認できる医原性の深部静脈血栓症(DVT)が発生します。
これは内科や一般外科における10~40%の発生率より遥かに高いのです。
これらの手術なしでは、膝関節や股関節の疼痛が解放できないのであれば
この高率のリスクも致し方ないのですが、
これらの疾患は関節に異常があるわけではなく、
筋や筋膜に起因する症状ですので、
不要で高リスクの手術を受けている事になります。
トリガーポイント治療に取り組まれている山下クリニックの山下徳治郎氏は
「医道の日本 第730号 2004年 特集ー臨床とトリガーポイント」の中で、
要約すると次のように語っておられます。
1.一般に痛みで問題となるものは筋筋膜組織に生じたトリガーポイントである。
2.このトリガーポイントによる疼痛を主症状とする症候群を「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)」という。
3.しかし、MPSという診断名は臨床医の間ではほとんど用いられていない。
4.そのため、多くのMPSの患者たちは、
他の診断名をつけられて不適切な治療を受けたり、
原因不明の疼痛として放置されたり、
あるいはどこにも異常はないとして突き放されたり、神経症扱いされ、
痛みから解放されることなく苦しんでいるのが現状である。
5.他の医療施設では痛みがなかなか改善しないといって
当クリニックを受診する患者が受けている診断名は、
腱鞘炎、関節炎、変形性関節症、肩関節周囲炎、
頚椎および腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症、
脊柱管狭窄症など多岐にわたっているが、
それらの患者のほとんどは筋・筋膜痛症候群(MPS)である。
6.適切な診断、治療を受けられずに困っているMPSの患者は
かなりの数に上るに違いないと思われる。
7.現在わが国の医学部の講座でこのMPSについて研究、
教育している所はほとんどない。
8.その為、MPSについて教育を受けていない医師は
その存在を知ることなく診療を行うため、
現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、
正しい診断、治療が行えない。
9.臨床医がMPSを知らない事によってもたらされる弊害として重要なことは、
トリガーポイントがもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。
例えば膝の痛みが軟骨の磨耗であるとなれば、
最終的には人工関節置換術のような手術療法が行われ、
二度と正座ができなくなるし、耐用年数を超えれば再手術が必要になる。
以上
先日、膝が痛くて歩きづらい、正座ができないという方の相談を受けました。
8年ほど整形外科に通っているが、
症状は良くなるどころか段々悪化してきているとのことでした。
触診してみると内転筋付着部と内側広筋に強い圧痛がみられ、
「痛みの原因はこれらの筋肉にできたしこりですよ」と説明しました。
この方はこの筋肉をストレッチングするだけで正座ができるようになりました。
その方の感想・・・
「膝関節に異常があるのではなくて、筋肉のしこりが原因だと言われてホッとしましたし
ストレッチングをするだけで正座ができるようになるなんて・・・
整形外科に通い続けた8年という時間はなんだったのでしょう・・・」
痛みの原因が関節にあって、それが加齢のためと言われれば
「もう治らないかも知れない」というあきらめに似た不安が生じ
痛みが悪循環している事も慢性化の原因のひとつです。
痛みの原因に対する認識が変わるだけでも表情が明るくなり
身体は治癒へと向かいます。
さらに原因筋を見つけ、やさしく圧迫したりストレッチングをすると
痛みや動作制限はみるみる改善します。
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趣味は五十の手習いで始めた写真撮影。
カイロプラクティック、オステオパシー、整体法、心身医学などの研究を通して、故ジョン・F・ケネディ大統領の主治医だったトラベル博士と、航空宇宙医学の研究者だったサイモン博士が発表した「筋膜痛と機能障害」の論文に出会い、トリガーポイントの存在を知る。
その後、トリガーポイント・ブロックで治療を行われている、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生に出会い、痛みの原因がトリガーポイントにある事を確信する。
トリガーポイントの考え方を整体法治療プログラムに取り入れた、「トリガーポイント整体法」と、自分で痛みを軽減する「トリガーポイント・エクササイズ」を開発し、後進の育成に力を注いでいる。
また、トリガーポイントの事を多くの方に知って頂く事が、痛みで苦しんでいる方々に光と希望を与え、痛みを軽減する事になると、講演会などを通じて啓蒙活動を行っている。