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痛みを緩和する上で重要な視点は次の二つです。
① 痛む場所に原因がない「関連痛現象」をチェックする。
② 痛みの連鎖反応をたどり、痛みの元に迫る。
「関連痛」についてはトリガーポイント研究所の本文で詳しく述べていますので、
そちらを参照して下さい。 「関連痛」ってなに?⇒
さて、二つ目の視点の「痛みの連鎖をたどる」という事について考えてみたいと思います。
身体は内外の変化や障害に対して、ユニットとして対応しますので、
身体のどこかにトラブルが発生すると身体全体に何らかの変化が生じます。
その変化には一定のパターンがありますので、
変化をチェックすることでどのような連鎖が起きているかを推定することができます。
例えば、大胸筋や小胸筋にトラブルが発生し、筋の緊張やトリガーポイントが生じた場合、
上背部の筋が引っ張られて緊張するという連鎖が生じます。
背部に凝りや痛みを感じるようになり、その部位を指圧したりマッサージしてもらうと
とても気持ち良く感じますし楽になってきます。
しかしその効果は一時的で、またすぐに凝りや痛みを感じるようになります。
これは背部の緊張が胸部の筋のトラブルによって引き起こされた二次的なものだからです。
この場合、痛みや凝りは背部で感じていても、胸部の筋を処理することで、
背部の筋に触れることなく背部の緊張は緩和します。
そこで、背部の筋は「子ガメ」で胸部の筋が「親ガメ」と考えて下さい。
親ガメ(胸部の筋)がこけたら子ガメ(背部の筋)もこけるのです。
さらに背部の筋の緊張によって後頭部に痛みを感じていたとしましょう。
この後頭部の痛みは「孫ガメ」にあたります。
後頭部が痛むからとマッサージすると確かに気持ちいいし、痛みも緩和してきます。
しかしその効果は一時的で、またすぐにほぐさなければならなくなります。
このような連鎖の時は「親ガメ」である胸部の筋を弛めると
「子ガメ」も「孫ガメ」もこけて、後頭部の痛みは楽になります。
このように障害の連鎖を把握することは痛み治療において重要な要素です。
いま痛みを感じている所だけにとらわれず、連鎖をチェックして、
元となっている障害に近づいて行くことが大切です。
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趣味は五十の手習いで始めた写真撮影。
カイロプラクティック、オステオパシー、整体法、心身医学などの研究を通して、故ジョン・F・ケネディ大統領の主治医だったトラベル博士と、航空宇宙医学の研究者だったサイモン博士が発表した「筋膜痛と機能障害」の論文に出会い、トリガーポイントの存在を知る。
その後、トリガーポイント・ブロックで治療を行われている、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生に出会い、痛みの原因がトリガーポイントにある事を確信する。
トリガーポイントの考え方を整体法治療プログラムに取り入れた、「トリガーポイント整体法」と、自分で痛みを軽減する「トリガーポイント・エクササイズ」を開発し、後進の育成に力を注いでいる。
また、トリガーポイントの事を多くの方に知って頂く事が、痛みで苦しんでいる方々に光と希望を与え、痛みを軽減する事になると、講演会などを通じて啓蒙活動を行っている。